kotokomaka.

concept.

見えない存在を、かたちにする

自然、宇宙、生命、神話。
目には映らなくても、確かにそこに在るものを描いています。

私の制作は、「描く」というよりも、まだ言葉を持たない存在が立ち上がる瞬間に向き合う行為に近いのかもしれません。

自動書記という方法で、下書きを持たずに線を走らせます。
考えるよりも先に、感覚が動きます。
色が重なり、余白が揺れ、やがてひとつの気配が画面に定着していきます。

それは作り出すというより、そこに在ったものを受け取る感覚に近いのです。

自動書記という方法

抽象画は自動書記で描いており、下書きは行いません。
完成図を決めることなく、手の動きや呼吸の流れに身を委ねながら制作します。

最初の一本の線が生まれた瞬間から、画面は変化を始めます。
線と線が呼応し、色が重なり、空間に奥行きが生まれる。

制御しすぎることなく、しかし無秩序でもない。
そのあいだにある均衡を探りながら、作品はかたちを帯びていきます。

偶然性と必然性が交差するその過程そのものが、作品の本質です。

抽象という表現

具体的な形を描かないのは、見る人それぞれの内側にある感覚と重なってほしいからです。

山や星、細胞や神話といったイメージは、あくまで出発点です。
作品の中では、それらは姿を変え、線や色、動きや密度として現れます。

抽象であるからこそ、見る人の記憶や感情と自由に結びつき、新しい意味を生み出します。

画面の中で起きていること

制作中、画面は常に変化し続けます。
重ねた色が消え、隠した線が再び浮かび上がることもあります。

描くというよりも、現れては消え、残るものを選び取っていく過程に近いのかもしれません。

最終的に残るのは、その瞬間に最も自然だったバランスです。

作品が目指すもの

私が目指しているのは、説明できる物語ではありません。
けれど、確かに感じられる“存在感”です。

作品が空間に置かれたとき、そこに静かな緊張や広がりが生まれること。
見る人の心のどこかに、小さな揺らぎや余韻が残ること。

説明を超えた“存在感”を残すこと、それが目指す姿です。

作品は、完成した瞬間に終わるものではありません。
見る人の感覚や空間と重なり合いながら、新たな意味を持ち始めます。

それぞれの作品が、誰かの時間や場所の中で静かに息づいていくこと。
その瞬間を思い描きながら、これからも制作を続けていきます。

作品についての詳細やご相談は、contact. ページよりお気軽にお寄せください。